家族の役割に疲れていませんか?
ひどく疲れた小学生や中学生、高校生に出会う機会が多々ある。
一見すると、お年寄りの風貌だ。(大変、失礼だが)
彼、彼女らに、精気がなくなりかけている。
ここで、さらに姿勢を正しなさいとしたら、彼、彼女らはさらに追いこまれてしまう。
行き場がない状態だ。
生活環境で、単身赴任・離婚・病気など・・・家族関係のバランスを保てなくなる場合がある。
親都合の時もあれば、親が幼少期に育った環境等で左右される場合もある。
実に理由は様々だ。
バランスが保てなくなるということは、親本人に限らず、否応なく子にも影響がでてくる。
幸いなことに、子供たちは身体症状や姿勢・態度に出してくれる。
SOSのサインだ。
こうした時、トレーシングペインセラピーでは、個々の問題としてとらえるのではなく、家族システムの問題としてかかわりをもっていく。
例えば、母親が苦労している姿を子供がみていたらどうだろうか。
純粋な子供は母親の力になりたいと願う。
カウンセリングの勉強の場でこんな話を学んだことがある。
「赤ちゃんは、親の瞳の奥の自分をうつしてみるんだよ。」
つまりは、不機嫌な母親がいたとしたら、赤ちゃんは、「どうして、私は母をイライラさせてしまったのだろうと自分を責める」ということだ。
この話を聞いて、確かにその通りだと妙に納得できた。
何が言いたいかというと、無意識のうちに子供は母親の苦労を背負っている可能性が高いという事だ。
当の本人(母親)は、自分のことで精いっぱいなのかもしれない。
子供には苦労を背負わせてはいないはずと自信満々に答えたい気持ちはわかる。
ちょっと、立ち止まって子供の姿勢や態度をみてほしい。
もし、心当たりがあるならば。、それぞれが生活環境(生き方)を見つめ直してもらいたい。
ぶつかり合ってもいいとも思う。
現実に、親子関係や、夫婦関係がうまくいかないのであれば、無意識のうちに演じてきた役割を再確認してみてもらいたい。
場合によっては、役割を一度捨てて見る必要があるかも知れない。
子供になれなかったのなら、無邪気に甘えてみる、駄々をこねるなんてこともいいかもしれない。
いきなりそんなこと言われても難しいと感じるかもしれない。
そんなふうにさせてくれる人なんて近くにいないかもしれない。
その場合は、自分にやさしく語りかけるだけでいい。
「よくがんばったね、しんどかったね、辛かったね」
私の父なら信州弁でこう言うだろう。
「えらかった、えらかった」
「えらかったじゃね~」
※この内容は特定の誰かを書いたのではありません。